誰もいない教室。白い文字が消えかけた黒板。
淡いオレンジ色の夕日。カーテンに隠れた彼女の姿。
春の風と共に流れてくる、綺麗な歌声。
この時間が、俺にとって1番のリラックスタイム。
「ねぇ。」
「ん?なんですか?」
彼女は振り返って、俺の方を見た。そして、
「ユウも歌ってよ」
そう言って、くしゃっと笑ってみせた。