少しだけ。

少しだけ目を閉じた後、目を開けると、


「……」


なぜか、目の前には最近見慣れて来た男性の顔が。

結構イケメンだけど―…何だか素直にそう思っちゃダメな気もする。


「おい、」

「……」

「大丈夫か?しっかりしろ」


“瀬名、瀬名”

と、私の顔を覗き込んで名前を呼んでくるイケメン男性。

というか、営業部マネージャーで隣人の……


「高輪……マネージャー……?」


え?

え??

認識すると同時に脳内に乱発するクエスチョンマーク。

何で、私の部屋に高輪マネージャーが???

高輪マネージャーの顔を見ながら、そんな疑問を抱きつつも、

あぁ、

そっか……

夢を見てるんだな~…

と、自分の部屋に高輪マネージャーが居るのは、自分が今見ている夢の中の出来ごとなんだ、と解釈する。

夢の中でも、やっぱり頭はフワフワのホワホワ。

酔っ払い。


「酔っ払ってんのか?」


そう訊ねられ、


「えぇ、見ての通りですよぉ~」


と、会話開始。