笹本君は窓の外を見てたけど、
紫葵は何かを言いたげな顔をしてた。


でも申し訳ないけど、今は逃げるんだ。


逃げたらずるいかもしれないけど、私にはその方法しか取れない。





私の頬は濡れてた。

あぁ、やっぱり辛いや。

笹本君のこと諦めきれないや…