かわいい戦争



学ラン肩かけ男の笑みとは、違う。


高身長の男の子の笑みは、いつだって狂気じみていて、息苦しくなる。



猛獣ではなく、わたしのほうを檻の中に閉じ込めるような。




「面白い?物珍しいの間違いじゃなくて?」


「それもある」



低身長の男の子はやれやれと呆れながら、わたしのほうを見てくる。



「こいつ、気に入ったものにはウザくなる(タチ)だから気をつけろよ」


「ウザい?俺が?ハッ、ありえねー」


「……こんな感じで質の悪い無自覚ヤローだから、ほんと、まじで気をつけて」



低身長の男の子から苦労が垣間見える。


ご忠告どうもありがとう。



ん?

ということは。


高身長の男の子に興味を持たれてしまったわたしは、既に神雷との関わりは不可避ってこと?



……最悪だ。



俯きかけた顔を、何かに引き上げられた。


首がグキッと鳴る。

痛っ!!



「お前、名前は」



マスク越しに両頬を押し潰してる、無駄に握力の強い高身長の男の子の右手。



こういうとき漫画やドラマなら、顎クイとかされてときめくシーンが多い。


どうして現実はこうも、絵面が悪くて痛々しいんだろう。