かわいい戦争




『同感!!』

『かわいいものはかわいいよね!』

『本物も偽物もない!』

『今日のリタちゃんかわいすぎる』

『友達の前だとこんな感じなんだね』

『お友達さんもかわいいなぁ……』

『好き!!!』




あったかいなぁ。


一言一言に救われる。



『ぶりっ子』
『こんなん詐欺だろ』
『ブスと“かわいい”は共存不可』

誹謗中傷は決して消えはしない。



でも、ちょっと……ちょっとだけなら、加工された“かわいい”も本物の正義になれるんだって自惚れてもいいよね?




『暴走族の友達といるときもそんな感じなのー?』

『こんなかわいいヤンキーいるんだ……』

『え、リタも不良なん?』

『ファンと喧嘩したって本当?』




そういえば雨音が静かになった。


心なしか倉庫の中より外のほうが明るい。



……そうか、晴れたんだ。



厚い雲から垣間見える茜色と藍色のグラデーションが美しい。


鮮やかな日差しを浴びた璃汰は、もっと綺麗だ。



「暴走族といるときはこんなにテンションは高くないし、どちらかといえば淡々としているかもしれない。あたしと彼らじゃ根本的に違うから、この子といるときと同じようにははしゃげないです」



いつの間にかアイドルの顔に戻っていた。