支えたところがちょうどカメラが当たったところだったのだろうか。
わたしたちが到着する前まで散々甚振られた傷口に障ったのだろうか。
何が『平気よ』だ。
ちっとも平気そうじゃないじゃんか。
こんなときまで虚勢を張らないで。
「助けるのが遅くなって、ごめんね。わたしのせいで、ごめんね」
「バカ」
不意に璃汰の頭が鎖骨あたりに触れた。
「海鈴のせいじゃないわ。あなたはいつでもどこでもあたしを助けてくれるじゃない。なのに勝手に責任感じて謝らないで」
「璃汰……」
「あたしがお礼を言いづらくなるでしょ」
……本当に?
『それに、万が一危ない目に遭ったり傷ついたりしたら、海鈴が守ってくれるでしょ?』
『う、うん!!守る!全力で守るよ!!』
あの約束を果たせた?
璃汰のこと、守れた?
「……海鈴、皆、ありがとう」
パーカー越しに冷たく濡れた感触が沁みる。
たどたどしく傷だらけの背中に腕を回した。
苦しくならないよう慎重に、弱く、温かく包み込む。
璃汰、ありがとう。
苦痛に負けないでいてくれて。
わたしたちのこと待っててくれて、ありがとう。



