「一応人のもんだからな!?」
「今は俺のもんだ」
「たまたま飛んできただけだろ!」
「あのおっさんが要らねぇっつって投げたんだろ」
「なわけねぇだろ!仕事道具だぞ!?」
「あるかもしんねーだろ。こういうもんって急にぶっ壊したくなったりどっかに捨てたりしたくなんじゃん?」
「ねぇよ。なんねぇよ。それはお前だけだ。つーかお前今『かも』つったよな?ただの憶測でなんでそこまで自信持てるんだよ。おかしいだろ。何なの、バカなの」
「あ、おめーも俺が羨ましーわけ?いいぜ?俺を褒め称えろ」
「あー、おっけ。バカなんだな。バカ相手にとやかく言った俺が悪かった。とりあえずカメラ回収すっから」
サッとカメラを取り上げたら、秒で分捕られた。
天兒さん、素早すぎません!?
「俺のもんだっつってんだろ」
「違ぇよ」
再び奪ったら、奪い返される。
その応酬が何回も続いた。
しまいには1台のカメラを巡り、取り合いが勃発。
おかしいな。
不良たちとの戦いより本気そうに見えるのはわたしだけ?
「くっ……。あいつら、俺のカメラを何だと思って……!」
そんな2人のところに、腰の引けた記者が駆け出した。



