「カイリー、どこに行ったの?」
「んー?ふふっ、青春しに行ったんだよ」
「野生の勘、鋭すぎだろ。もはや人間じゃねぇ」
「アホか。頭からつま先まで人間だわ」
「青春?誰かと喧嘩しに行ったのか?」
「あいつが喧嘩?ぜってーワンパンで即死だろ」
「……勇祐と利希にはあとでわたしがじっくりと青春の醍醐味を教えてあげる」
「んなことより最後の餃子、食べていっすか」
「利希は花より団子なのね。いいよ、思う存分食べな。どうせ剛の奢りだから」
「おい」
わいわいと沸く談笑が背中を押してくれるよう。
美味しい熱気ごとお店の外に出てみると、未來くんはお店前に停めたバイクに寄りかかっていた。
すっかり暗くなった空を仰ぐ
その金の瞳には
何が映ってるんだろう。
「……未來くん」
「あ、海鈴ちゃん。どったの?」
へらりと淡泊に繕われた眼差しが、こちらに向けられる。
考えすぎじゃない。
見間違いでもない。
この違和感は、本物。
「様子がおかしかったから、その……心配で……」
「え、ほんと~?全然普通なんだけどなぁ」
妹をあやすみたいに、頭を撫でられた。
「心配してくれてありがと~」
「あ、いや、そんな別に……っ」



