かわいい戦争




「ごちそーさまー」



あ、未來くんも食べ終わったんだ。


男の子って食べるの早いな。

わたしまだ半分しか食べてないよ。


未來くんもおかわりしたり……



「ちょっと外の空気吸ってきまーす」



……しない、か。



賑わう空気を壊すことなく、さらっとゆるーくこの場を抜けた。


空っぽの丼ぶりを残して。



表向き普段通りに見えたけど、違和感を拭えなかった。



どうしよう。

追いかけたほうがいいの?


追いかけても、いいの?



わたしの考えすぎかもしれない。


さっきの表情は見間違いかもしれない。



だけど気にしないより、気にしすぎなくらいでいたい。



こういう気持ちってウザかったり煩わしかったりするのかな。

好きな人にそう思われたくないな。



後悔はもっとしたくない。




「わっ、わたし……!」



勢いよく立ち上がった。


幸珀さんと目が合い、ドキリとする。



いつから幸珀さんはわたしを見ていたんだろう。



「うん、行ってきな」



わたしが告げるよりも先に満足げな笑みを送られ、驚きを隠せない。


どうして、と。

喉まで出かかった疑問を飲み込んで、大きく頷いた。