かわいい戦争




天兒さんの親って想像つかないなぁ。


でろでろに甘い?子煩悩?
天兒さんの家族が?

……うーん、イメージできない。




「幸珀さん、リッキーの親、知ってるの?」


「うん、知ってるよ。父親とは学生時代から仲いいし。あの父親はねぇ、とにかく子どものことが大好きで大好きでしょうがないんだよね。あれこそ正真正銘の親バカよ。子どもが何をしても褒める、褒め倒す。親バカっていうよりただのバカだね」


「何を、しても?」


「そう、何をしても。たぶん人殺しても褒めるんじゃない?」


「リッキーの親、やばい……」


「でしょ?溺愛するばっかで怒ったこととかないんじゃないかな。ねぇ利希、怒られたことある?」


「ないっす」


「ほらね」




子も奇抜なら親も奇抜。

天兒さんがこの性格なのも納得できる。


全員苦笑もできずにいる中、ふと真正面に目がいった。



未來くん……?



どうしたんだろう。


顔色が悪そう。



どうして辛そうに俯いてるの?




「幸珀さんの家族もそんな感じっすよね?」


「ちょっとなに当然のようにあんたのとこと同列扱いしてんの。違うから。全然違うから!」


「じゃあどんな感じなんすか?」


「わたしのとこは基本放置主義だったよ。もちろん愛されてはいたけど、どっちかっていうと怒られたり呆れられたりしたほうが多かったかな」


「ふーん?」


「興味なさそうだな、おい。ラーメンに必死か。そりゃ美味しいけども!」




自分が聞いたのに、話より味噌ラーメンのおかわりを頼んでる。


幸珀さんがジト目で睨むのも無理はない。