あれ?でも以前、璃汰の盗撮ストーカーを蹴り飛ばしてたよね。
一眼レフカメラもちゃっかり奪ってたけど。
あのときは『ただあいつがどうしてもって頼んできやがるから、仕方なくやってんだ』ってぼやいてた気がする。
きっと璃汰も切羽詰まってたんだろうな。
卒業ライブを控えて、レッスンや仕事で多忙な時期だったし。
あの天兒さんを動かすほど頼んだんだ。
わたしじゃなく、力のある神雷を。
璃汰がわたし以外に頼みごとをするなんて初めてだったんじゃないかな。
プライドも恥じも投げ売りしないと、スケジュールに支障をきたしかねなかったんだ。
……あの盗撮ストーカーめ。
そこまで璃汰を追い詰めていたとは。
許すまじ。
「ほんと、役立たずな総長だよ!」
「お前だって結果助けてねぇじゃねーか」
「……どういう意味ですか?」
「こいつが助けに入ろうとしたが、璃汰には必要なかったんだよ」
「まあ……そうだけど……」
「だっせーよな」
「そう!だけど!!利希に言われると余計腹立つ!!」
どういうこと?
内容を汲み取れないのは、わたしのせいでしょうか。



