かわいい戦争




あくまでわたしの持論だけどね、と。

何気なく付け足してひつじくんのほうを向いたら。


長い下まつ毛を濡らしていた。


戸惑いと切なさでぐちゃぐちゃになって、自分の気持ちも迷子になってしまったように。



きっとひつじくんにとって

“かわいい”はとても大切で

簡単に触れられないものなんだ。




「って、わたしに許されたって意味ないよね!」



明るくはぐらかそうとしても、効果はない。


今更謝るのは違う気がして、まごついてしまう。



何か……空気を一変させられる何かないかな!?



「あっ、あの、さ!よければ衣装選ぶの手伝ってくれない、かな……?」



思考回路をフル回転させた末に浮かんだのが、ソレで。


当のひつじくんも面食らったみたいな反応をしていた。



「ひつじくんセンスあるし、わたし1人じゃこんなたくさんの衣装から自分に似合うの選ぶのは大変で……」



ど、どうかな?

恐る恐る頼んでみる。



「役に立つか、わからないけど、それでもいい?」


「も、もちろん!ひつじくんが手伝ってくれるだけですごく助かる!ありがとう!」



ふにゃり、頼りなげに下がった目尻に、もう涙は溜まっていない。