かわいい戦争




高身長のほうは学ランを、もう片方はブレザーを着てる。

学ランは、わたしの通う学校の、北校の制服。


え、ってことは、同じ学校の生徒!?




「ふーん。こんないいカメラで盗撮してたのか」



高身長の男の子が一眼レフカメラを奪い取ると、まずは外面をジロジロ観察し始めた。


カメラを容易に包む、その分厚い左手の甲には、羽モチーフのタトゥーが刻まれている。




「これ、最新のやつじゃね?うわ、欲しいわ。もらってい?」


「なに堂々と奪おうとしてんだよ。ダメに決まってんだろ」


「お前に聞いてねぇよ」


「誰に聞いてもダメっつーだろ、アホか」




そんなにいい物なのだろうか。

……いやいや、だから待てって、わたし。


会話に流されてどうする。


注目するところは確実にそこではなくて。



今、彼、トウサツって言ったよね?


トウサツって、あの盗撮?

えっ、それ、やばくない!?



顔が青ざめていく。


内心どころか全身でおろおろと混乱を隠せずにいると、低身長のほうの男の子と目が合った。



あ、ようやく気付いてもらえた。
って安心したのに。



「は!?」


「……はい?」



どうしてそんなに驚かれなくちゃいけないんだ。


さっきからそうだけど、もっと状況についていけなくなった。