プライドじゃなかったら、お店で使う湯切りをわざわざ持ってきたりしないし。
お父さんから借りた湯切りで水気を取り、麺を味噌スープにそっと滑らせたら。
「はい、おまちどおさま!」
味噌ラーメンの完成だ!
「いい匂い~」
「おいしそう」
初めて学校のお弁当用に作ってみたけど、なかなかうまくいった。
天兒さんが箸とスープジャーを持ち、豪快に麺をすする。
「……ん、意外と悪くねぇな」
満足げにそう呟いたあと、箸を止めることなく食べ進める。
こ、これって……上出来ってこと?
すごく美味しいってことだよね!?
未來くんとひつじくんと顔を見合わせると、2人とも嬉々として頷いた。
やっぱり……!
やった!喧嘩に勝ったぞ!
嬉しさと達成感で、今ここにわたし1人だったらきゃーきゃー飛び跳ねてた。
「俺にも一口ちょーだい」
「僕にも」
「あっ、てめーら!これは俺のだ!!」
今度お父さんとお母さん、それから璃汰にも作ってあげよう。
何度か試作したら、お弁当として新しく出前のメニューに足すのもいいかもしれない。
特にお母さんは、最近体調が良さそうだから、それこそ一緒に散歩してランチにコレを出したら喜んでくれるかも。
って、それじゃあ散歩よりもピクニックみたいだ。
それもそれでいいなぁ。
お母さんとピクニックなんて、小学校の遠足以来してないな。懐かしい。



