「……まあちょっとやりすぎだとは思うけど」
奥の暴れた証拠をチラ見する。
見返すにしたって、度を超えてるよ……。
「あ、やっぱやりすぎ?」
あはは、と明るく笑い飛ばされた。
笑いごとじゃないよ!?
「いや、俺も相手一般人だから寸止めにしようと思ってたんだけど、無理だった。一回殴ったら止まらなくなってさ」
「どう見てもまだまだ足りねーだろ。あの倍やれよ」
「それは鬼畜」
「相手は不良でも何でもない雑魚だって忘れてね?あの倍やったら死んじゃうからな~?」
3人の話が危険すぎて、やや引いてしまう。
「……言ったでしょ。ゆうたんは暴れん坊だって」
「暴れん坊……そういうことか」
意味をやっと理解した。
神雷に“普通の人”はいないらしい。
「ねぇ、あれ……!」
「えっ、嘘!?」
「まじかよ!」
あちこちから響いていた悲鳴が過激派なファンの一件と共に鎮まったのも束の間、明らかに悲鳴とは違う喧騒が再び沸き起こった。
何だろう。
高まっていくざわめきは、一点に集中していた。
会場の裏口からこちらに駆けてくる
アイドル衣装のリタと、まろんちゃん。



