かわいい戦争







戦を終え、スーパーを出たわたしは、にっこにこ。


常に持参してるエコバッグには、買いたかったものが全て入ってる。



「うん、今日は勝ちだな!」



頑張った、わたし。

よくぞ戦いを乗り越えた。


今こそ誰かに褒めてもらいたい。


あの子に褒めてもらおうと報告したって、無駄なのは百も承知だけれども。




「……さてと。用は済んだし、帰らなくちゃ」



早く帰って、家の手伝いをしないと。

今日はやることがたくさんだなぁ。




スーパーから繁華街へ向かう。


チカチカとネオンの光が見えてくれば、家まであとちょっとだ。


暗くなってきたから、光の束がよく見える。



先日も流れていた、デビューの決定したアイドル・リタの宣伝映像が、今日も大型ビジョンにでかでかと表示されていた。



「かわいい」の声が、あちこちから聞こえてくる。


うんうん、そうだよね。
かわいいよね。


自分のことのように喜びながら、今日は足を止めずに歩いていく。


大型ビジョンのある通りを過ぎ、コンビニ前を横切る。



あとはあそこの大通りを曲がれば……




「失せろっつってんだよ」


――ドカッ!!




……え?