かわいい戦争



面白い?

これのどこが?



「璃汰の愉快な顔を1回見ただけじゃ満足できなかったし、ちょうどいいぜ」



根底から歪んでる。


でも、だからこそ、彼は不良の世界を牛耳ってる。



その狂いが、彼にとっては正常なんだ。



「全然最高でも面白くもないけど、このライブを嘲笑ったんだ。当然の報いだよ」



4人の中で一番ライブに熱中していたひつじくんも、珍しく怒ってる。

静かに、メラメラと。


璃汰の友達として、一ファンとして。


彼は「止めなくていい」派なんだろう。




「それにあいつら、言っちゃいけないこと言っちゃったしなぁ。こりゃ仕方ね〜わ。じごーじとく」


「……確かに『オンナノコ*ソルジャー』を侮辱して、リタを悲しませてたし、わたしだって一発殴るくらいしてやりたかったけど……」


「あー、そっちじゃなくて」


「?」




そっちじゃない?
じゃあどっち?


未來くんは左目下のほくろを掻きながら、困ったように苦笑した。



「勇祐には禁句なんだよね~。『ブス』とか『ブサイク』とか、外見を貶す系の言葉」




――ドスッ!ドゴッ!


鈍い音が立て続けに轟いた。



慌ててそちら側を見てみれば、いつの間にか過激派なファンの半分が地面に伸びていた。