かわいい戦争



いいもん。
誰が何と言おうと、最高だったもん!


璃汰の努力は、報われていた。


絶対に、無駄なんかじゃなかった。



「ライブ、最高だったね!」

「うん!リタちゃんかわいかった!」



わたしを横切った女の子2人組の会話に、条件反射で振り返った。


ほらね。

魅せられたのは、わたしだけじゃない。




「でもさ、今回マナー悪い人多かったよね」

「ねー。途中、ライブ中断になったらどうしようって思ったもん!」

「さすがに演技じゃないよね、あれ」

「いやいや違うでしょ。『オンナノコ*ソルジャー』を傷つけるような演技しないよ」

「だけど『ハピネスデー』の演出とかすごくなかった?」

「あれはすごかった!それまでの嫌な感じ、一瞬忘れちゃったもん」




……やっぱり、皆考えることは一緒か。



でもあのとき、リタが動揺していたってことは、演出でも演技でもない。


機転をきかせていい流れを作れたし、その後に何の支障もきたすことなく、無事に卒業ライブを終えられた。



それでも、『オンナノコ*ソルジャー』がファンの言葉に傷つけられたのは、変えようのない事実だ。



「璃汰、大丈夫かな……」



気にしすぎてないといいけど……。