「ちょっと、俺達の意見はどうなっているの? 」

 ジックニーはちょっと呆れたようにため息をついた。

「結婚式なんて、考えもしなかったわ」

「うん。ごめんね、写真だけでも気づけばよかったけど。ノエリと結婚できたことが嬉しくて、他の事すっかり気が回らなかったよ」

「国王様にまで気を使って頂くなんて、とっても恐縮です」

「ノエリのご両親にもまだ会ってないけど、結婚式には来てくれるかな? 」

「多分、大丈夫かと。あとで聞いてみますね」

 
 妖精と地底人との結婚式・・・

 考えるとワクワクしてくる。

 
 外はまだ寒い冬の季節が続いている。

 太陽の光は春に向かって暖かかうなっている今日この頃である。
  


 ノエリはさっそくファリヤに連絡をした。

「まぁ、結婚式なんてすてきじゃない。良かったわね、ノエリ」

 水晶を通して、ノエリはファリヤと話をしている。

「お母様とお父様にも出席してもらいたいのだけど。どうかな? 」

「そうね、お父様は妖精界を離れることが出来ないから出席はできないと思うけど。私だけならいけると思うわ」

「分かったわ。お父様にも来てほしいけど、無理は言えないものね」

「心配しなくて大丈夫よ。お父様、貴女が結婚して幸せだって知っているから」

「うん。じゃあ、日取りが決まったらまた連絡するわ」

「分かったわ。じゃあ、またねノエリ」

  
 水晶をカバンにしまうと、ノエリは一息ついた。

「このまま、ずっと人間界でくらすのかな? 私」