「柿崎さん、手術の日程を説明しますね。」
私は強くなるんだ。
手術は前に進む通過点。
もう、十ヶ月はりゅうちゃんに会っていない。
だって、手術をなかなか決められなかったから。
お母さん、お姉ちゃん、もな、そして、りゅうちゃん。
今までありがとう。
私はちょっと変わって帰ります。
でもね、私は私だから。
たった一人の柿崎咲だから。
りゅうちゃん。
前みたいに咲って笑って言ってね。
もう、りゅうちゃんの悲しい顔は見たくないよ。