あたしの好みのタイプはカオルのようなイケメンだ。


背が高くてスタイルが良くて、顔ももちろんいい。


そんな相手と付き合いたいから、メークやモテ仕草を勉強してきたんだ。


こんなブタに好かれるための努力じゃない。


その時、生徒の流れが落ち着いたようで廊下に充分なスペースができた。


「じゃあね」


あたしは冷たい声でそう言い、その場から逃げ出したのだった。