「ごめん。でも、赤い糸って絶対に運命の王子様だよ」


「そうなのかなぁ……?」


自分にしか見えない糸なので、なかなか信用ができなかった。


目の病気とか、もしかしたら精神的な病気はないかと疑ってしまう。


「とにかく、今日はその相手を見つけてみようよ」


「あたしもそうしようと思ったんだけどさ、赤い糸の相手が同じ学校の生徒とは限らないじゃん?」


「あぁ、そっか……」

そうなのだ。


途中までは探す気満々でいたのだけれど、もしかしたら隣街の人とか、それこそ外国にいる人の可能性だってある。


そう思うと、赤い糸を手繰り寄せることも簡単ではないとわかってしまった。