あたしは古ぼけて、今にも崩れ落ちてしまいそうな神社を思い出していた。


「でも、あの神社は夢の中に出て来たものだよ。実際に行ってあるのかどうかわからない」


『そうだよね。でも、もう1度夢に見ることができれば変わるかもしれないよ?』


もう1度、夢で神社を見る。


佐恵子の言葉に一筋の光が見えた気がした。


「そっか。またあの時みたいに縁結びを願えばいいんだ!」


『うん、そうだよ。上手く行くかどうかわからないけど、やってみて?』


「わかった。ありがとう佐恵子」


そう言い、あたしは電話を切ったのだった。