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佐恵子と寺島の関係も、見ている限り順調そうだった。
大人しい寺島相手でも、佐恵子は色々と話しかけて時折笑い声も聞こえて来る。
「良い感じ?」
休憩時間に入って佐恵子にそう聞くと、佐恵子は頬を赤らめて頷いた。
「この糸って、本物なんだね」
そう言って嬉しそうに左小指を撫でる。
「でしょ? でもさ、切ってみればもっといい相手と出会えるよ?」
佐恵子は寺島が相手でも十分幸せそうだけれど、それ以上の相手は絶対にいるはずだ。
「ううん。切るなんてもったいないよ」
佐恵子が慌てた様子でそう言うので、あたしは首を傾げた。
「寺島でいいの? 佐恵子ならきっと、もっといい相手と結ばれるのに」
「寺島くんだって、十分にいい相手だよ?」
「えぇ? そうかなぁ?」
あたしは寺島へと視線を向けた。
今は1人で漫画本を読んでいる。
佐恵子と寺島の関係も、見ている限り順調そうだった。
大人しい寺島相手でも、佐恵子は色々と話しかけて時折笑い声も聞こえて来る。
「良い感じ?」
休憩時間に入って佐恵子にそう聞くと、佐恵子は頬を赤らめて頷いた。
「この糸って、本物なんだね」
そう言って嬉しそうに左小指を撫でる。
「でしょ? でもさ、切ってみればもっといい相手と出会えるよ?」
佐恵子は寺島が相手でも十分幸せそうだけれど、それ以上の相手は絶対にいるはずだ。
「ううん。切るなんてもったいないよ」
佐恵子が慌てた様子でそう言うので、あたしは首を傾げた。
「寺島でいいの? 佐恵子ならきっと、もっといい相手と結ばれるのに」
「寺島くんだって、十分にいい相手だよ?」
「えぇ? そうかなぁ?」
あたしは寺島へと視線を向けた。
今は1人で漫画本を読んでいる。



