「運命の相手じゃなかったなんて、そんなのすぐにわかることじゃないでしょ?」


「わかるよ?」


そう言うと、佐恵子は目をパチクリさせている。


「もしかしてそれって、最近の朱里の行動に関係あったりする?」


そう聞かれて、あたしは頷いた。


佐恵子にならもうそろそろ話してもいいかもしれない。


信用してくれるかどうかは別だけど、神社について聞かせてくれたのは佐恵子だった。


「ここに、運命の糸が見えるの」


あたしは自分の小指を見せてそう言った。


少しの沈黙の後、佐恵子が笑い始める。


「それ、前も言ってなかった? 冗談だと思ってたんだけど」


「本当のことだよ」


真剣な表情でそう言うと、佐恵子は徐々に笑みを消して行った。


「え……? 本当に糸があるの?」


そう言ってあたしの小指に触れる。