自分の知らないところで、随分と気に入られてしまっていたようだ。


「そうなんだ……」


「ちゃんと彼氏がいるってわかってるんだけど、まだ諦めてないみたい。もし犯人がそいつだったら……」


そこで美咲は言葉を切って頭を下げて来た。


「ほんっとごめん! 無理やり合コンに参加させたりしたから!」


「何言ってるの美咲。まだ犯人がその人だって決まったワケじゃないんだから」


あたしは慌ててそう言った。


美咲はずっとそのことを気にしていたのかもしれない。


「でも、可能性はあるよね……」


「それなら、今日の放課後その人に会って確認しようよ」


そう言ったのは日菜だった。