ストーカー

そう言われて、１年生の頃を思い出した。


璃桜とはクラスも離れていたのに、休憩時間ごとにあたしのクラスまで来て話しかけてきたのだ。


その話をすると「それこそストーカーじゃん」と、日菜が笑って言った。


確かに。


璃桜は誰よりもカッコよかったから、あたしも不快な気持ちにならなかっただけかもしれない。


「今大事なのは俺の話じゃないだろ」


ちょっとバツが悪くなったようで、璃桜は咳払いをしてそう言った。


「そうだね。遙はしばらく一人行動を避ける方がいいと思う」


そう言ったのは美咲だった。


「一人行動を避けるって言ってもなぁ……」


意外と難しいことだった。