翌日、気持ちが重たいままあたしは家を出た。


「どうした? 顔色が悪いけど」


家の前であたしが出て来るのを待ってくれていた璃桜が、すぐに気が付いてそう聞いて来た。


「大丈夫……」


そう返事をしてみても、やっぱり元気はでなかった。


昨日お父さんに言われた言葉が頭から離れない。


璃桜はこうして送り迎えをしてくれているのに、どうして悪者扱いができるんだろう。


「元気出せよ。俺が付いてるんだから」


そう言って、璃桜はいつものようにあたしの頭をポンッと撫でた。