ストーカー

☆☆☆

それからあたしはお母さんに今日の出来事を説明し、警察に電話をして事情を説明した。


巡回を強化してくれている警察は、怪しい男を数人目撃しているらしかった。


その中に犯人がいればいいけれど……。


翌日。


約束通り璃桜が迎えにきてくれた。


「ごめんね、来てもらって」


「大丈夫だって言っただろ?」


そう言い、璃桜はあたしの鞄を持ってくれた。


周囲には怪しい人影はなくて、安堵した。


「練習に出ないとマネージャーの子たち怒るんじゃない?」


ふと思い出して、そう聞いた。


最近は日菜たちと過ごす時間が増えて、マネージャーの子たちとは顔を合わせていなかった。


「別に、怒らせとけばいいだろ」


璃桜は特に気にしている様子がない。