私とお兄ちゃんは、一日置きぐらいに体を重ねている。

 曜日を決めて、家族やみんなが寝静まった深夜に、私はお兄ちゃんの部屋に行っている。生理の時は別だけど。

 もし万が一、私がお兄ちゃんの部屋に入るところを誰かに見られても、一人で寝るのが怖いからと言えば、信じてもらえると思った。それほどに、お兄ちゃんと私は仲良くなっているから。唯一気を付けるのは、私が妊娠しない事ぐらいだと思う。

「幸子、そろそろ戻らないと……」

「うん、わかってる」

 私はめくるめく快楽の後、お兄ちゃんに抱かれてその余韻に浸っていたけど、ベッドを出て下着と服を着て、お兄ちゃんの部屋を出なくてはいけない。本当は、お兄ちゃんの腕の中で、朝まで眠っていたいのだけど。

「お兄ちゃん、おやすみ」

「おお、またな?」

 チュッ

 こんな風に、母や父に罪悪感を覚えながらも、ずっと幸せな時を過ごせるんじゃないかと、私は思っていた。あの日までは。