「呼び捨てでいいんじゃん?」


「ムッムリムリムリムリムリムリムリムリッ!」


「ちょ、落ち着けって。」


大丈夫かコイツ。


慌てふためきながら首を横に振る龍仁をなだめる。

極度の女アレルギーは名前を呼び捨てで呼ぶことすらムリらしい。



「じゃあもうなんでもいーよ。勝手に決めなよ。あ、でもサン付けだけはやめてね。」



「あだ名とか…ないの?」



「あだ名~?まぁしいて言えばサーコ?」



そう呼ぶ人はめったにいないけど(楓ぐらいしか)



「じゃあサーコで。」



「あだ名なら呼べるんだ。」



「うん、まるまる本名じゃないから。」





なんかよく掴めないんでけど!









こうして、あたしと龍仁のふたり暮らしがスタートとした。


しばらくこの微妙~なテンポで会話をしたあと、部屋決めをした。当然のことながら、すでに洋室を寝室にしてしまったあたしがその部屋で、和室は龍仁になった。









……………てか、



今ふと気付いたんだけどさ…












「明日入学式じゃん!」