明日もきっと好きでいる

「今日の担当は白坂と高崎と野口と井藤。サボんなよ~。」

どうしよう。

もうすぐある体育祭のためにクラス木の色塗りをしないといけないんだけど。

くじを引いてポスターカラーを買ってくるのが千華と高崎になった。

お店は学校のすぐ近くにあるから、20分もあれば買って帰ってこれるのだけど。

残って下書きをするのが白坂と私になっちゃった。

ごめん、千華。

でも、ほんの少し嬉しくて、心の奥底で喜んでる私がいるの。

「よし、早く終わらせちゃうか!」

ちょっと大きめの声を出して自分自身に気合いを入れる。

「そーだな。」

それから私たちはとにかく集中して下書きを進めた。

隣のクラスの子が仲良く下書きしているのがちょっとうらやましかったけど。

「おい、野口。」

「へ?」

突然名前を呼ばれて白坂を見る。

「手、止まってる。」

「あ、ごめん。」

無意識に隣のクラスの子たちを見て、手が止まっていたらしい。

分かってる、私は白坂と仲良くなっちゃいけない。

だって、そしたらもっと仲良くなりたいって欲が出て、自分をセーブできなくなっちゃうから。

それでも、ほんとは白坂と仲良くなりたい。

仲のいい、隣のクラスの子たちがうらやましいんだ。

ふぅー、と息と一緒に感情を吐き出して、とにかく下書きに集中する。

目頭がじんわりとあたたかかった。