「部屋、どこ?」 「あ…3階の、角、です」 「後で行く」 ふわっと肩に手が回されて、先輩の胸に、顔が当たった、気がした。 二階に着き、部員たちが降りていく。 扉が閉まって、私は力が抜けたようにその場にしゃがみこんだ。 今、抱きしめられたよね? そんなことされたら、期待してしまう。 諦めなんて、ますますつかなくなる。 先輩の気持ちが、分からないよ。