学校一クールなキミのお世話係になりました

慌てたようなユイちゃんの声でハッとして彼を見たら、変な体勢でいきなり動いたせいで点滴の針がはずれてしまったみたいだった。


「ごめん、私のせい」


「違うよ。俺がドジだから」


「ごめんね、全部私のせい」


「違う。泣くなよ」


左手で、不器用に私の頬を撫でる彼は切なげに目を伏せる。


「だから、知られたくなかったんだけどな」


「北原くん、誰にも内緒で手術を受けてたんだよね。どうして教えてくれなかったの?」


「・・・」


「私がたよりないから?」


少しの沈黙の後に彼はようやく苦しげに口を開いた。


「もう俺のために泣かれるのが嫌だったから。泣かれたらどうしたらいいかわからなくなる。凄く困る」


「でも、私のせいなのに」