学校一クールなキミのお世話係になりました

入院患者用の衣類を身につけた彼はベッドの端に座っていた。


「っ・・・」


彼を見て驚いてすぐには言葉もでなかった。


包帯で巻かれた右手を三角巾で固定して首の後ろから腕を吊り下げている状態で、点滴もしている。


「おいアンコ大丈夫か?」


冷たい床に座り込んでしまった私を見て急いでベッドから降りて走り寄る彼。


だけど少しやつれたようで顔色もよくない。


彼の状態を見て確信した。やっぱり私に隠していたんだって。


そう思ったら涙が後から後からとめどなく溢れてくる。


ここに来るまで、ずっとそうじゃなければいいなって祈っていたけれどやっぱり悪い予感は的中してしまっていた。


「お兄ちゃん、点滴はずれちゃったの?看護師さんを呼んでくるよ」