学校一クールなキミのお世話係になりました

キラキラした瞳で真っ直ぐに見つめられて、赤面してしまいそう。


ほんとに、純真無垢って感じの素直そうな子。だけどきちんと敬語も使えて礼儀正しくて。


顔はそっくりだけど、兄妹でも性格が全然似ていなさそうだ。


そして北原くんのスマホを使って私に返信してくれたのも彼女だったそうだ。あんまり私が心配しているのを見かねてそうしたらしい。


「お兄ちゃんには、ここにいることを誰にも言ったら駄目だって口止めされてたんですけど。ごめんなさい。あんなメッセージを送ってしまって」


「ううん、そんなこと気にしてないよ」


彼女なりの優しい配慮だったってことは、私にもわかる。


エレベーターで6階まで行き廊下の奥から2番目の病室の前で彼女は足を止めた。


「ここです」