学校一クールなキミのお世話係になりました

こんな時にからかうような口調で言ってくるので、心底ムッとした。


何よ、この人、本当に最低だ。


「わかった、北原くんなんて頼らないよ。あの仔猫は私1人で助けるから」


「え?」


「急いでるんでしょ?北原くんはもう帰ってもいいよ」


「・・・」


覚悟を決めて、木によじ登ろうと足をかける。


だけど何をどうしたらいいのかわからなくて、
何度も失敗しては、地面に滑り落ちてしまう。


あいにくと、私には木登りをした経験がない。


でも、絶対に助けてあげたくて無我夢中で木にしがみついた。


「白か、しかし色気ゼロ」


「え?」


「見えてんだけど、さっきから」


「なっ、エッチ、冷血男、最低」