「ほんとに言わなくていいよ、だって罪滅ぼしっていうか。私がしてあげたくてやってるだけだから」


「月島さん」


遠藤くんはなんとも言えない表情をして黙り込んでしまう。


私の顔色が曇ってしまったからかもしれない。彼は優しい人なんだな。


「ほら、そんなことより遠藤くん、早く部活行かないと、大会が近いって言ってたよね?」


「うん、月島さんてほんとにいい子だよな。北原も、もっと素直になりゃいいんだけどな」


「え?どういうこと?」


「あ、いやいや、なんでもない。あいつにはあいつの考えもあるみたいだから。勝手に俺からは言えないけどさ。月島さんは今のまま変わらないでいてあげてよ」


「う、うん」


彼の言うことがよくわからなかったけど、ちょっと微笑んだ。