学校一クールなキミのお世話係になりました

そう思ったら、足元がふらつきそうなくらいショックを受けている自分自身に動揺してしまう。


「あのさ、もう俺のことは放っておいてくれて大丈夫だから。なんとか1人でやっていけそうだし」


「ああ、うん、わかった。オッケー」


もう彼の顔がまともに見れなくなってしまい、今度は私のほうが俯いてしまう。


「今までありがとうな、じゃあ俺いくから」


「ああ、うん。北原くん。バイバイ」


彼をそっと見上げれば、優しく笑ってくれたような気がした。


視線が絡み合ったけれど、これ以上なにも言えない。


そして彼は、友達の待っているほうに走足で行ってしまった。


遠藤くん達と、楽しそうに話しながら教室を出て行く彼の後ろすがたを見て、ため息がでて目を伏せた。