学校一クールなキミのお世話係になりました

そっか、それならそうで私だって放課後に自由な時間ができるんだから、喜ぶべきだよ。


彼のお世話からも解放されて、楽になったって思ってもいいはず。


なのに、私ときたらそんな彼の言葉にガッカリしてる。


そして、その後に彼が続けた言葉に瞬間、心が凍りついた。


「それに、多分、ユイも部屋に来るから」


「ユイさん、ああそっか。じゃあ、私が行かない方がいいよね」


胸の奥がモヤモヤして、嫌な気持ちが心の中に広がっていくような気がする。


だけど、精一杯の愛想わらいをした。


なんにも、気にしていないよって顔をしたかった。


それが精一杯の私のつまらない意地だったんだ。


ユイさんていう名前には、聞き覚えがあり彼のスマホにしょっちゅう連絡してくる美少女だってすぐにわかった。


部屋に呼ぶってことは、やっぱり彼女なんだろうな。