学校一クールなキミのお世話係になりました

身体がもう少しで触れあうくらいに、近づかれたので一瞬びっくりして後ずさる。


だけど、怖いとか嫌だとか思っていたわけじゃなくて。


ただ、ちょっぴり恥ずかしかっただけ。


だから、ごまかすようにいつも通りに彼のお世話にとりかかろうとしたのだけど。


「えっと、先にシャワーにする?それともご飯?」


「バカ、新婚かよ。よくこの状況でそんなことが言えるな」


またからかうように、低い声で呟かれてドキドキした。


「もうっ、北原くんの意地悪、私はまじめに言ってるのに」


「どこが、まじめだよ。さっきは他のヤツに尻尾ふってたくせに」


「は?何よそれ、尻尾なんてふってない」


訳のわからないことを言って、つっかかってくる彼を睨んだ。


「あの爽やかな男と、随分仲よさそうだったじゃないか」