学校一クールなキミのお世話係になりました

「これ買ってきたの。後で一緒に食べよう」


言って笑いかけたけど、彼はリビングの入口で突っ立ったままで、視線をそらしていた。


どうしたんだろう、さっきからなんだか疲れているような表情で、元気がない。


病院って、診察待ちの時間も長いし行くだけで疲れてしまうっていうのはあるけど。


「北原くん、どうかした?病院にはちゃんと行ってきたの?」


「うん、行った」


「それで、どうだったの?順調だった?」


早く返事が聞きたくて、彼に近づいた。


「どうだったの?まさか何か悪いこと言われたとか」


なかなか返事がないのでちょっと不安になり、彼の右手を見たら横を向かれて見えないように隠された。


ますます嫌な予感がして、下からじっと彼を覗きこむ。


「北原くん?」


「別になんともねーよ、順調だってさ」