学校一クールなキミのお世話係になりました

「あの一ノ瀬くん、私大丈夫だよ。ちょっと息苦しくなっちゃってここで休憩してて」


「貧血かな?」


「う、うん、たぶんそう」


この場を取り繕うようにぎこちなく笑った。


「そっか。じゃあ、もう少しここにいてから教室に戻る?」


彼はそう言って、にっこり優しく笑ってくれた。


人の良さそうな彼の綺麗な笑顔は、今の私の黒々した心には眩しく映る。


「心配だから、俺ももう少しここにいてもいい?邪魔だったら、どっか行ってるけど」


「ううん、邪魔だなんてことないよ。だけど、一ノ瀬君まで授業をさぼらせたたら悪いよ」


「いやいいんだ。そんな顔してる月島さんを一人にしておけないよ」


「一ノ瀬君」