「今日は特別なんだよ。プレゼントだと思ってこのくらい我慢して」


「なんのプレゼント?」


「俺、今日、誕生日なんだ」


「あ、そうなんだ。17歳おめでとう」


「どーも、そんな離れてないでもう少し寄って」


グイと引っ張られると、彼の腕にピットリくっつくように歩かせられる。


「なにしてんの?」


「いや、だから、恋人みたいにして」


「は?聞いてないけど」


「言ってなかったっけ?フリでいいからそれらしく一緒に歩いて欲しいんだ。ああいうプレゼントを持った女子達を追い払うために」


唐突なお願いをされたげど、考える暇も与えてくれない。


有無を言わさず、彼の恋人役にさせられてしまっている。


要するに私を女除けに使いたいわけなのね。