高校からの純愛を貫いて、ゴ-ルインした私達は、ラブラブの新婚生活を送っていた。あっという間に2人の子供を授かったことでも、わかってもらえると思う。


私は小さい子供を抱えて、無我夢中。そんな妻子3人を若くして、養わなければならなくなった夫は、それこそガムシャラに働いてくれた。そしてもちろん、私も懸命に夫をサポ-トした。家族4人の幸せの為に、私達夫婦は、力を合わせ、一緒の方向を向いて、歩んで来た。


子供達の成長を、共に喜び、念願のマイホ-ムが完成した時も、手を取り合って喜びを分かち合った。夫が会社でのポジションを上げる度に、家族でお祝いをした。


「朱美のお陰だよ。ありがとう。」


その夫の言葉で、苦労も報われる思いだった。


子供達が、やがて中学、高校と成長していくに連れて、母親である私の手を離れて行くようになると、寂しい反面、ようやく自分のことを考えられるようになって来た。


そして気が付いたことがある。夫がいつの間にか、「ダーリン」から「お父さん」と呼ぶ存在になってしまってたことに。それは単に呼び方だけの問題じゃなかった・・・。