高校入学式の日。
一目惚れをした。
立花さくら。
それが君の名前。
桜の木を見て笑う君に惚れたんだ。
君と俺は何かの糸で繋がっていたのかな。
同じクラスの隣同士の席で
仲良くなるのはすぐだった。
君のことを知る度に嬉しくなった。
運動は苦手なのに走るのは速いとか。
飼ってる猫を溺愛してるとか。
見た目と違って実は辛いものが大好きだとか。
休みの日は1日寝てるとか。
何故か死んだフリをするのが上手いとか。
知る度に嬉しくなって愛しくなって……。
俺が気持ちを伝えたのは夏休み初日のこと。
振られるの覚悟で告白したらOK。
しかも君も入学式の日に俺に一目惚れしたってね。
お互い一目惚れして
両片思いだったわけだ。
それに気づいた俺達は顔を見合わせて笑った。
夏休みは沢山デートをした。
ディズニーランドへ行ったり
海に行ったり
俺が好きなバンドが君も好きだって知って一緒にライブも行った。
そして旅行に行ってキスをした。
俺は初めてで「下手でごめんね」って言うと
「私も初めて。2人で上手くなろうね。」
とか言って君は真っ赤な顔で微笑んだ。

