「え?」 あ、声出た。 「さっきから、鼻水すすってんの丸聞こえ」 うそ…… 「ごめんね?」 ふと、先輩の方を見た。 あ…顔見える 目が暗闇に慣れたみたいだ。 「あ、目慣れたみたい…顔見えるし」 先輩も一緒なんだ。 「ごめんね?」 「…もう、いいです」 美優はそう言うと、優斗は美優の頭をぽんぽんと優しく手を置いた。 .