撮影は順調に進んだけど、あたしは苦しくて仕方がなかった。好きな人の側にいられて嬉しいはずなのに…。


朔夜はあたしをどう思ってるの?撮影が終わったら何が待ってるの?


聞きたくても聞けない。はがゆくて、耐えられなかった。
そんなあたしに気づいているのか、朔夜はすごく優しくてそれが余計に怖かった。
終わりへのカウントダウンのような気がして。
撮影ももうすぐ終わってしまう。


あたしに出来ることはない?このまま時が流れるだけじゃ後悔しない?
そんな自問自答を繰り返していた。