どんなに忙しくても一杯いっぱいでも、
彼がそばにいてくれるから、頑張ってこられた。
でも、それも今日で終わりかもしれない。
あたしは強い決意と覚悟を胸にスタジオ入りした。
今日の撮影のメインは、主人公かなえと朔夜さん演じる“京ちゃん”こと
京一郎が初めてお互いの気持ちを確認し愛し合うシーン。
つまり、ベッドシーンだ。
あたしは彼に自分の気持ちを伝えられない。
だから、カラダで告白しようと決めていた。
その結果彼が引いてしまうかもしれないとも思ったけど、
こんなチャンスは二度とない。
これが失敗に終われば、この後のからみもなくなるし、
リアルも追求できなくなる。
普通なら水着を着ていたり、テープで隠すけど、あたしは一切しなかった。
ありのままのあたしの気持ちを彼にぶつける。
(かなえ)「京ちゃん。なんでも言うこと聞くから、家の前でも待たないし、
学校でも話しかけたりしないから。だからお願い・・・嫌いにならない で・・・。」
(京一郎)「かなえ。お前が悪いんだからな。そんな顔でそんな事言うから。」
-ドサッ- 京一郎、かなえを押し倒し、キス
(かなえ)「きょっ京ちゃん。」
(京一郎)「俺がどんなに我慢してたかわかるか!?ずっとお前に触れたかった。
ずっとお前を抱きしめたかった。・・・もう止められないっ。」
京一郎の手が服の中へ・・・ベッドシーン
(京一郎)「かなえ・・・。かなえ・・・。」
京一郎、夢中でかなえに愛撫をする
!!!!!!
彼の手が一瞬止まった。やっぱり引かれてしまった。
でも、さすがは役者。そのまま何事もなかったかのように演技は続いた・・・。
えっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
今度はあたしが素に戻りそうになった。
彼は、本当にあたしを愛撫し始めたから・・・。
もう演技なんて出来なくなってしまって、あたしも彼もそこからはアドリブ。
そして、撮影中なのにベッドの中で本当に愛し合ってしまった・・・。

