脚本もあたし自身で書いたもの。決してラストを最初に持ってきたりしない。
話の順に撮影も進む。
だけど、天気に左右されやすくて、スタッフからは不安と不満がもれ始めた。


「こだわるのはいいけどさぁ。間に合わなくなるんじゃね?」


「確かにこのペースだとヤバイよなぁ。」


素性を隠しているからこそ聞けるスタッフの本音。時には、


「なんかさ、新人の癖にこだわり過ぎだよね。もっと経験積んでから言えってな。」


正直へこんだ。
あたしの作品に対するこだわりは生意気なのかな。
河合さんもすごく心配してくれてたけど、
あたしは脚本と演技両方をこなしていくのに精一杯だった。


そしていよいよ明日は運命の日-